~sakura通信 2021年8月~
2021/08/01
共働きのご夫婦が増えています。
厚生労働省より被扶養者の認定について新基準が公表されました。
今までは年収がほぼ同じ夫婦の子について、保険者間でいずれの扶養者とするか
を調整する間、子どもが無保険状態になり償還払いを強いられるようなことが
ありましたが、令和3年8月1日の新基準では、
①夫婦共同扶養(夫婦とも被用者保険)の場合は、年間収入、現時点の収入、
将来の収入から今後1年間の収入を見込んだもので多い方の被扶養者とします。
➁夫婦双方の年間収入の差額が1割以内であれば届出により、生計を維持する者
の被扶養者とします。
③夫婦双方又はいずれかが共済組合の組合員の場合、その者に扶養手当又は
それに相当する手当が支給されている場合、その者の被扶養者として差し支えないとしています。
しかし扶養手当等が支給されていないことを理由として認定しないことはできない
とありますので、共済組合の組合員であれば被扶養者とすることができる確率が
高いようです。
扶養認定をしなかった保険者は、決定通知を発出します。
通知には認定しなかった理由、加入者の標準報酬月額、届出日および決定日を記載されており、
扶養する被保険者は不認定の通知を被扶養者届出に添付して保険者に提出します。
認定する側の保険者は通知に基づいて審査し、不認定決定に疑義があれは年間収入
の算出根拠を明らかにしたうえで不認定側の保険者と協議します。
協議が整わなければ、最初に届出が提出された日の属する月の標準報酬月額が高い方の被扶養者とします。
さらに標準報酬月額が同額であれば主として生計を維持する者の被扶養者とします。
細かく基準が示されましたので、今後は
夫婦の年間収入比較に係る書類を求められることが多くなるかと思います。
(添付書類は保険者判断による)