セブンイレブン未払い残業
2020/01/01
昨年12月にセブンイレブンで長きにわたり残業代の未払いがあることが
報道されましたね。
アルバイトを時給で雇用している事業所も多いと思いますので、
同じようなミスが起こらないよう注意が必要ですね。
例えば、時給1,100円。残業すれば2割5分以上の割増率を加算したものを支給します。
所定労働時間は100時間。残業時間10時間 職責手当3,000円とすると
基本給1,100×100時間=110,000円 残業手当 1,100×10時間×1.25=13,750円
ここまではOK。
セブンイレブンは、この精勤手当・職責手当3,000円という月額固定の手当にも
割増率を加算して支払う必要があったのですが、
割増率だけで計算していました。
(3,000÷100)×10時間×0.25=75円
労働基準法施行規則第19条4には、月によって定められた賃金については、
その金額を月における所定労働時間数で除した金額とありますので
100時間で除して、10時間分の割増率を加算した1.25で計算すると
(3,000÷100)×10×1.25=375円となります。
もしかしたらですが・・・
基本給の計算を総労働時間数110時間で計算し、うち10時間分を割増率0.25
で計算して加算したため、ミスが起きたのではないかと思いました。
基本給1,100×110時間=121,000円 残業手当として1,100×10時間×0.25=2,750円
基本給に残業代の1の部分【1,100円】が入っているため、0.25の割増率のみ
で計算しても同額になりますが
月額固定の手当に対しては、通常の労働時間の賃金である1の部分がなく、
割増率の部分のみの支給では足りません。
3,000÷100×10時間×0.25=75円
基本給と残業手当を分けないで計算すると
基本給1,100×110時間(総労働時間)=121,000円
割増率のみで計算 1,100×10時間×0.25=2,750円 合計123,750円
通常の労働時間の賃金に割増率を加算したものを残業手当とすると
基本給1,100×100時間(所定労働時間)=110,000円
残業手当 1,100×10時間×1.25=13,750円 合計123,750円
結果は同じですが、
月額固定の手当や歩合給など割増率は、注意しないとミスに繋がるため
正しく分けて計算すべきですね。