助成金申請での注意点
2016/04/01
助成金バブルなんていわれていた時代がありましたが
また、多くの企業で助成金申請に関心が高いようです。
中でもキャリアアップ助成金は、注目の助成金ですが
しっかり準備しているつもりでも
思わぬところで、失敗することがあるようです。
この助成金は、有期雇用の労働者が対象なので、
正社員を有期雇用と偽って申請することはできません。
もちろん、そんなつもりはなかったのかもしれませんが、
雇用保険の資格を取得する際、期間の定めなしで届出をしてしまった
なんてことになってはいませんか。
雇用保険の資格取得届には、契約期間の定めを記載する箇所があります。
有期雇用の場合は、期間の定めありと契約期間に記載します。
契約期間の定めなしとなっていれば、矛盾しますね。
労働局の審査では必ずチェックされますので、取得の届出の際は注意してください。
また、対象者の賃金は、契約した通りに支払われているでしょうか。
合計額は正しくても、たまたま給与ソフトにマスター登録する際、
入力ミスをして賃金の構成が違っていた。
有期雇用契約書の内容と実際に支払われた賃金は、
対象者の賃金台帳でくまなくチェックされますので、割増賃金も含めて、
正しく支払っていることが必要です。
最後に、有期雇用契約だから社会保険には加入しません。
という独自ルールは通用しません。
労働時間と労働日数がそれぞれ一般社員の4分の3以上であるときは、
原則として被保険者となりますので、社会保険に加入することもお忘れなく。
助成金は、法令を順守し、法定帳簿を備え付け、
職場環境を整えたホワイト企業でないと受給できません。
先日、正直に日々の労務管理を示したところ
いくつか指摘事項もあったのですが、局の担当者はとても協力的でした。
窓口担当者の心証は大きく影響しますので、書面と実態が矛盾しないよう、
しっかり準備してください。
きちんと管理できていれば比較的受給しやすいものが
たくさんありますので、ぜひ活用してくださいね。