さくら社会保険労務士事務所公式ブログ台風等による遅延・欠勤時の賃金

台風等による遅延・欠勤時の賃金

2019/11/01

今回の強い台風1の接近に伴って、会社へ出勤したくても電車、バスなどの
交通機関が遅延したり、計画運休になったりと従業員の足が奪われて
しまいました。

こういった不可抗力の場合の遅刻・欠勤に対しても事業主は、給料【※休業手当】
を支払わなければならないのかという問題が起こってきます。

※休業手当は、
使用者の責に帰すべき事由により休業した場合、休業期間中の休業手当
平均賃金の100分の60以上を支払わなければなりません。

このような天災事変等の不可抗力の場合は、使用者の責に帰すべき事由には
当たらず、使用者に休業手当の支払義務はないというのが回答になります。

では、使用者の責めに帰すべき事由に含まれない不可抗力とは、
(1)その原因が事業の外部より発生した事故であること
(2)事業主が通常の経営者として最大の注意を尽くしてもなお避けることの
できない事故であること
以上の2要件を備えたものでなければなりません。【労働法コンメンタールより】

ノーワークノーペイであるため、使用者に賃金の支払い義務はありませんが、
台風の予報をもとに勤務を振替えたり、有給の特別休暇を付与する
対応策を取る会社も多いです。
天災は、使用者にとっても不可抗力ですが、従業員の皆さんにとっても
想定外のアクシデントですから。

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