~Sakura通信 平成28年6月号 コラム~
2016/06/01
衣替えのシーズンです。
季節商品の購入のため出かけたお店には、ペットショップが併設されていて
ガラス越しの子犬に張り付いていたら
ショップのお姉さんが抱かせてくれました。
茶色のプチがあるチワワで手のひら二つ分のサイズです。
昔に比べて小さく改良されているようで、成犬でも3kg程度。
病気やケガが多いと聞きます。
帰宅すると、井の頭自然文化園で飼育されていた「はな子」の象舎が
献花で埋め尽くされているニュースが流れていました。
69歳。日本最高齢だったそうです。
はな子といえば、戦時中、
上野動物園は猛獣の処分を命じられ、毒入りの餌を食べさせようとしますが、
賢い象たちは餌を食べず、餓死させられていくお話を思い出します。
その像の名前が「花子」でした。
それにちなんで戦後やったきた新しい象に「はな子」と名付けたそうです。
はな子は、飼育員を踏みつぶしてしまう事故を起こし殺人象と呼ばれ、
仲間もいないコンクリートの中にたった一頭だけ鎖でつながれ、
ストレスで歯が抜けてしまったといいます。
海外からもはな子の飼育環境に嘆願書が届くほど注目されていました。
動物たちにも戦争と戦後があったんですね。
死ななければならなかった「花子」の代わりとして
日本の復興と発展を見続けてきたのだと思います。
残念ながら平和であるはずの今も、
「殺処分」や「虐待」で命を脅かされている動物が後を絶たないのも事実です。
あのチワワがどうぞ大切にされますように。